熱い湯と温かいおもてなし
大きな旅館では味わえない、宿の家族との直の交流が、味わえました。
熱い源泉は、内湯でも体の芯を温めてくれ、すぐ隣の公共温泉鯖湖の湯でも、また、飯坂温泉に点在する外湯でも早朝から、二百円で、湯巡りできます。
宿の人ばかりでなく、近隣の湯の客も、わたしの浴衣を見て、「ほりえやさんかい」と声をかけてくれました。
食事は、豪華でも質素でもない、確かな素材を心をこめて、出してくれます。
とくに、煮物、きのこ、ふきみそ、うなぎの柳川鍋、朝食に出た、さんまの煮物が骨まで軟らかくておいしかったです。
食事の途中に、気のよい若旦那が三味線で飯坂音頭、津軽三味線を演奏しながら弾き語りをしてくれて、始めて三年とはいうものの、確かな音が心地よく楽しい。
夜は、餃子の街でもある飯坂の餃子屋さんをハシゴ。夕食で十分満足していたにもかかわらず、旅の別腹と申し上げましょうか、味見で一軒のつもりだったのが、別のもう一軒でも餃子とビールをいただき、その焼き具合、あんの甘み、タレのうまみなど比べながら楽しみました。
古い温泉街は、大きな旅館が軒並み廃業していましたが、小さな宿、小さなお店は、昔ながらの旅人をもてなす気風を残しており、この街に、往時の活気が取り戻されることを願いつつ、また、ふたたび、別の季節に訪ねてみたいと思います。
鯖湖湯と同じ源泉
鯖湖湯は以前より訪問してみたい共同湯であったが、福島駅近辺だと高湯や奥土湯温泉の方へ
自然と足が向いてしまい、今回初の訪問と相成った。
新幹線だと東京から福島まで1時間30分程度、午後13時過ぎに家を出て17時過ぎには宿に着いた。
生憎の雪道であったが、飯坂温泉駅からは徒歩5分程度なのでそんなに大変ではない。
鯖湖湯の手前に鄙びた趣でほりえや旅館はひっそりと佇む。
明治時代から続く宿は親子2代と若夫婦の小さな女の子がなかなかに暖かいおもてなしをしてくれる。
面白い造りの宿は、既に大分くたびれているせいかキレイな宿を好む向きにはお勧めできない。
部屋は、8畳程度で電話すら置いてないがコタツと暖房がありとても暖かく過ごせる。
食事は2食とも部屋だしで時間の希望を聞いてくれる、量はほどほどで派手さは無いが味も良く、好感が持てる。
気になる風呂は内湯が2つあり、一つは貸切用で親子やカップル向けで、もうひとつは4人程度位用か。
シャワーがないので、洗髪は大きい方の風呂の上がり湯を用いる。この辺りも施設が整った宿を好む人には
お勧めできない。またトイレも旧態依然のものだが、洋式トイレの電気便座に多少救われる。
しかし風呂は鯖湖湯と同じ柔らかい源泉の掛け流しで貸切もでき、温泉そのものをゆっくり満喫できるので
肌に優しいアルカリ単純泉好きの人にはお勧めだ。鯖湖湯も隣なので、一番風呂だって可能だ。
私は、朝6時過ぎに行って一人きりで鯖湖湯も満喫できた。
また、飯坂温泉には他にも共同浴場があるので、そちらを巡るのも良いかも知れない。
天王時・穴原湯には私も次回行ってみたい。
今まで大体車で行く事が多く、このような温泉街には足が向かないことが多かったが、
東京から3,4時間程度で来れる情緒あふれる東北の温泉街も捨てたものではないと感じた。
お湯が良いです
 あったかいお部屋でコタツもあってくつろげました。食事も十分すぎる量で申し訳なかったです。お湯は熱いですが気持ちいいですよ!